のりーのアトリエ

家具屋・FP。思いついたことをつらつらと綴っています。主にfusion360のパラメトリックモデリングについて、ずっと書き続けます

パラメトリックモデリングをはじめたきっかけについて・・・

先日の記事にも書いたんですが、

 

友達に、「あなたのやりたいことって、パラメトリックモデリングやったらいいんじゃね?」と言われて僕は、もう一人、先輩にも聞きました。

 

パラメータを入れたら家具の位置や形状が変わる。これが3Dの良いところだ!!

 

なんて記事も結構見かけて、「おー。こりゃいいぞ」と思いました。

 

ただ、2018年1月時点で僕は、3DCAD触ったか触ってないかというレベル。2DCADも前職の不動産業の時に、土地の境界点をすごく低い制度で入れた程度。。。出来るのかなあ?と思い、信頼している先輩の所に相談に行きました。すると・・・

 

「お前なら出来るんちゃう?」と、太鼓判。

中小企業診断士でMBAの先輩が言うなら間違いないわ~と思い、ひたすら製作!!

 

プログラミングの知識ゼロ。3DCADの知識ゼロからのスタート

 

が・・・全然うまくいかず。毎日毎日ひたすらfusionとエクセルVBAとにらめっこ・・・どっちもわからんし・・・(汗

 

と言いつつ、半年間、無休で作り続けた結果、広島県イノベーションチャレンジ事業にも認定いただき、また沢山の人々の力を借りるというか迷惑をかけて、完成しました。

 

家具作りの素人が30分で家具設計できるプログラム~へきこさん

 

実際、これからこのウェブサイトでも紹介する3D図面は、当社の経理の社員が描いているプログラム紹介用のものがほとんどです(当社はインテリアショップ・家具店さんのお客様が多いため。実際にその寸法通りで製作できるものではありますが)

 

で、完成して、二人の僕の背中を押してくれた人に報告すると

「え?まじで?」

 

との反応。

 

「え?なんで?出来るって言ったじゃん」と言うと、

「いやあ、うちの会社でやってた人、実は途中でやめちゃって、良いところまでいったんだけど完成はしてないんですよ」と・・・

 

ええええ!早く言ってくれたら・・・

 

で、先輩は・・・

 

「お前なら出来ると信じてやった」

 

信じてやった・・・どんだけ上から・・・

 

まあ、出来たから文句言えないんですけどね。

 

まあ、良く、たまたまいろいろあって出来たものが発明みたいな事を言うから、有難いんですけどね。途中で経過報告しない僕も悪いし・・・

 

というわけでこれから、パラメトリックモデリングについていろいろ書いていきたいと思います。以下の図面も素人が3D化したものです。

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パラメトリックモデリングについて

このブログでは、主に「パラメトリックモデリング」についての情報に絞ってお届けしようと思ってます。

 

なぜ?って言われてもなかなか難しいんですが、一番苦労したから、という事と、3DCADは枠が広すぎて、まあ、一番特徴的な事してるなあって思う、パラメトリックな事の情報だけがまあまあ揃っていたらいいのかなあと思うからです。

 

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家具製造メーカーの設計図を2Dから3Dに変えよう、と思った時に、最も苦労したのは、3D化するのは楽なんだけども、遅い。という事です。

フリーハンドで複雑なプロダクトを一つ作るのには適しているようには思うんですが、家具は全て、立方体のただの「板」が沢山集まって作られています。

 

なので、3Dにはかなり向いてないんじゃないかな~なんてことを途中から思い始めました。その時に仲間に教えてもらったのが「パラメトリックモデリング」でした。

 

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・家具はほとんど、裏板、天板、側板2枚、地板1枚の箱で出来上がっている。

・扉が付いたりつかなかったり。

・扉の種類も、ゆーても100種類も無い

・問題は、それらが全てサイズ違いであること。

これらが、3D化が難しいなあと思う原因でした。

 

・サイズは違うけど、家具全体の幅が決まって扉の枚数が決まれば、電卓叩けば一枚一枚の扉サイズも自動的に決まる

・それらが膨大な数あるだけ

・3DCADでパラメトリックモデリングすればいんじゃね?

という結論に至りました。

 

で、やり始めると、

・縦横高さが決まって、天勝、側勝、地勝とか決まったら天板も側板も地板もサイズ決まるんじゃね?

・扉位置と高さが決まれば丁番の数と位置も決まるんじゃね?

・扉の後ろに箱付けたら引出作れるんじゃね?

 

と言った具合に調子に乗って出来上がったのが、壁面収納作成プログラム「へきこさん」でした。

 

当社は、オーダー家具を作っているので、どこの数字でもいじれるように柔軟性を持たせるためにエクセルVBAで書いてますが(コード化技術が無いとも言う・・・)、

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この家具も、同じ理屈で、当社の経理の社員が30分程度でゼロから作っています。すげー。

 

勿論、プロのプログラマーの方から言わせればもっと早く、もっと簡単に作れるのかもしれませんが、fusion360という個人の方が無料で利用出来てお手軽なソフトを使って、少しでも多くの人に何か情報を発信出来たらなあと思いますので、是非これからもよろしくお願いしま~す。

 

3DCADについて

1年半前に家具屋に転職しました。

 

それまでは不動産屋。

宅建士・不動産コンサルティング技能士宅建マイスター・FPと、色々な資格を持っていたものの、他業種への転職でした。

まあ、前職は家族経営の少し大きいもの、くらいの規模だったので、社員が居る今の会社の働き方というものに興味があっての転職

 

最初のミッションは、家具設計図面の3D化でした。

 

と言っても全然簡単ではなく、fusion360というCADソフトを入れ、試行錯誤。社員は毎日毎日設計に追われているので、開発は自分が担当。

 

2Dより3Dのが遥かに時間がかかる。バグったら致命的。2Dなら、線一本一本描いていけばそのうち出来る。でも、一か所修正が入ると、上から見た図も横からも全部修正・・・ミスだらけ。このジレンマでした。

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3DCAD

 

3DCADは、一つの複雑なものをモデリングしたりとか、複数の市販や使いまわしのパーツを組み合わせて設計するのには向いていますが、一つ一つ、ほぼ同じパーツのサイズ違いというものは全然向いてませんでした。。。

 

というわけで、その日から色んな先輩や専門家にヒアリングして作り上げたのが、壁面収納設計支援プログラム「へきこさん」です。

 

その3DCADソフトのオタッキーな部分や、使い方の解説等もこのブログで出来たらいいなと思ってます。

ブログ開始

今日からブログを書いてみようと思いました。

今は家具屋で役員をしております。

オーダー家具がほとんどで、毎日毎日、目の前にいる社員たちはひたすら図面を描いていて、工場の社員はひたすら家具を作っています。

 

そんな現場から見える景色や感じたことを書いていけたらいいなと思います。