家具設計のプログラム「カグメイク」を作りましてん~part3
fusion360でCNC家具モデリング。楕円の超大型家具を25分でスケッチからモデリング。コスト・設計・豪華さを備えた逸品でござる。
どうも。のりーです。家具屋です。
さて、そんな中、part3は自社の話を思います。
当社は売上2億円。人数は役員入れて23名。年間1000アイテムを頑張って作っている会社です。
そんな会社で特徴があるとしたら、クルーザーの内装を作っております。
事務機メーカーの最も高級ラインナップの役員用家具なんてものは当社でOEM生産させていただいております。
そして、特注家具ばっかり作ってます。もうわけわからんでっかい家具をどっかんどっかん作ってて、芸能人の方や経営者、いわゆるセレブの方の家具をたーくさん、インテリアショップ等から受注して作らせていただいてます。すげー。
と思ってましたが、実際フタあけたらただの下請けなわけで、課題だらけ。
会議というか会話がほぼ禁止とかゆーてるし、ラジオ体操は千手観音・チューチュートレインって命名されるくらい、経営者が先頭で音楽とズレて運動してるし、ファックスはワードでもエクセルでもなく、CADで作って印刷してるし一番の通路に一年半前に途中まで作ったけどストップがかかった家具が台車に乗って鎮座してるし・・・という事を言うとまた作り話に聞こえるかもしれませんが作り話ならハッピーだって言えるくらい、すごい光景でした。そら67社がほぼ壊滅するわ。
で、1000アイテムをすべて図面を描いてるんだけど、2DCADだし、使ってるディスプレイは17インチのシングルディスプレイ。PCは「めちゃ高かった」と言ってるけどcore2duoのメモリ2GB。ビデオ積んでなし!
プリンタは超いいやつを使ってて、不動産屋のときにこれあったらなー!って思ったけどネットワークには印刷機能以外つなげて無いし。。。
というわけでそれらのインフラを全部まずは整えていきました。お金ないから僕が・・・
そして、奥行きが工場は50mあるんですが、その中もゴミとか要らんもんの山だったので、平日にやると嫌がられるので、毎週土日の休みの日や夜中遅くに、ばきゅーむみたいなので長年積みあがったホコリを追いやるという事をやってました。。。
で、そうこうしているうちに僕自身も知り合いを通じて家具屋に色々出入りさせていただいて気付いたことがありました。さらには展示会や他の家具産地に行ってそれを確信に変えました。
「誰もちゃんと家具の図面描いてない」
これは発見でした。
カグメイクが出来上がった今でも皆さんからありがたい愛のある言葉をいただきます。「うちは図面なんて必要ない」「現場の職人が勝手に作る」「もっと現場を知れ」
どっかのアフリカの空港に降り立った二人の靴の営業マンの話が思い出されます。空港に降り立って営業マンが電話しました
「社長、ダメです!この国は誰も靴を履いてません!」
もう一人も同じく電話で言いました
「社長、やりました!この国は誰も靴を履いてません!」
当社はさらにアドバンテージがあります。
元請けの言いなりです。
数十社の元請けがあるのですが、営業力がなさ過ぎて、相手の言うままに金具を使用しています。営業の本筋で言えば、金具はできるだけ統一して何種類もストックしない。仕様を統一のが通常だと思います。全部、1個から金具を仕入れてます。
「これが強みでござる!」
僕の自動化への思いは高まっていきました。
自動化について一つだけ補足。
不動産時代、県内の物件情報をハックして、勝手に自社の物件情報を更新するプログラムを作ってました。といってもプログラミングの知識なんてないので、コピペソースコードばかりで半自動って感じですが、近所の知り合いに一日数分の更新で追いつくくらいの自動化をしていました。その他物件の管理や物件情報の収集・PDFファイルにしてクラウドサーバにアップロードあたりを自動化してました。
家具もそれできたらいんじゃね。って感じでした。
part4に続く